第1話 ミマメン結成!2014年
就農し1年目とにかく稼がなければという焦った気持ちでいっぱいでした。
その時は、グループになるとか直接販売とか全然考えていませんでした。
しかし、もともと仲のよかった4人が集まって話していたら「直売所したいね~」と誰かが言い出し、「やってみるか!」と誰かが言った
おーなんか儲かりそう!
ガンバルぞー!
カンパーイ!
解散するかも?グループメリット?野菜作れるの?そんな時間あるの?いろいろと問題は浮かびあがりましたが
「まぁやってみよや!」と誰かが言った。
そうしてグループ結成!
名前は、ファミレスで飯食べながら誰かが「ミマメン?」どう?
ええやん!ちょっと恥ずかしいけど・・・
グループ名「MIMAMEN FARMER’S」誕生
さぁ地域を盛り上げるぞ!
第2話 甘かったぁ・・・
とりあえず宇和島商店街で板2枚くらい持って販売許可もとって自分達の野菜を売ってみた、自信はあった。
お客さんも多いと思った・・・
大間違いだった誰も止まってくれない。
ミマメン4人半日立って
売上2千円・・・
「おまえら道楽やなハハハ」お客さんから笑われた・・・
「なんなのこの野菜!」「早くおつり頂戴!」「野菜こんだけ!少ないわ」「どこどこのスーパーの方が安かったわ」
自分達の予想していない事がたくさん起きた・・・「ヤバイなぁ」続けていけるのか?物を作る事と売る事どちらも難しい。
売れ残った野菜をもって帰るキャリーがとても重かった・・・
第3話 自分達の強みとは?
何週目を過ぎた頃、お客さんから
「この前のきゅうり新鮮で
おいしかっわ」と言われた。
やった!心の底からうれしかった!
そういえば朝採りで数時間前に収穫したばかりだった、なるべく袋詰めせずにバラ売りにし鮮度を手に取り見てもらう
ようにした。
野菜の説明も下手ながら一生懸命伝えた肥料のこと品種のこと調理方法のこと、売れにくい野菜も話せば売れる!
「あんたに教えてもらったように料理したらおいしかったわ」「はじめて食べたけどあれおいしかったわ」「便秘が治ったわ」などなど
「鮮度と対話」
俺達の強みはこれだ!
第4話 え?テレビの取材ですか?
ある日、電話がきた「テレビの取材をさせて欲しいのですが」え!僕達取材して何が面白いですか
何か面倒くさそうやねぇ~ テレビなんて恥ずかしいやん 断ろうや~色々意見があるなか 誰かが「地域の為三間町を売ろや!」 ん~ 受けろか~
取材は、思ったより長くどうやら若手農家のグループで地域を盛り上げるという内容がよかったらしく15分程の特集なってしまった。終わってみれば楽しく、担当の方もとてもよい方で受けてよかった!
放映次の日、知らないおじさんから
「おー お前らテレビ見たぞ!」
「最近暗いニュースばかりやけん、なんか元気出たわ!がんばれよ!」
はい!
誰かが元気なったんなら
まいっか!
第5話 野菜を売らして下さい!
ある日、地元の方から紹介で関西から仲卸業者(野菜を仕入れてスーパーなどに卸す仕事)の方が来られると聞き、野菜を持って行ってみた。
最初は、関西弁でうさんくさいな~と思いながら聞いていると、
「あなた何をつくってはるんですか?」
『はい!わさび菜と春菊です!』
「わさび菜ですか、うちでは50g50円で販売しています」
え!、僕は150g50円で売っていたのでそんな少ない量で売れるのか?しかしその方が言われたのは「あなた、この150gのわさび菜を誰にどのように食べて欲しいのですか?それと、この量、料理したことありますか?」・・・返す言葉がなかった。
その夜、150gのわさび菜を料理してみるボールに山盛り
「必要以上の量は、お客さんは望まない」
その言葉を思い出す。
寒い夜だった・・・。
第6話 野菜を売らして下さい!2
数日後、仲卸さんから連絡がありとりあえず出荷してみませんか?
とお話を頂き、初めての「契約栽培」に取り組むことになった、契約栽培は今日はありません、とか通用しない世界である。
始めは、契約なんて出来るのかと心配だったがやり始めると、作物に対して敏感になり昨年より管理がいき届き作物も順調にできた。
パッケージや量も一新された!
なんか嬉しいな~
こんなマニアックな食材でも
都会ならうれるんやな~
これはええん!
第7話 地域全体で何か取り組めないか
【つるむら編①】
地域のみんなで同じ品目で取り組めないかなって考えていました。
きゅうりやナスなどもあるが枝整理や重労働になる為、高齢者や新規就農者には技術的にもハードルが高い何か他に変わるものはないものか…
そんな時、つるむらさきという夏野菜があったのでテストで作ってみました!
第8話 みんなで取り組めば
【つるむら編②】
つるむらさき1年目ミマメンメンバー少しずつ栽培してみました。全滅した畑もあったが成功した畑もあり、栽培方法や販売先などやることは山積みでしたが勉強だと思い取り組みました。
ベテラン農家さんや親からは、「変な物作らずもっと売れるものつくれや!」と言われることもありましがた、逆にこれが反骨精神に火をつけ意地でもつくってやる!という気持ちでやっていました。
しかし、なかなか直売所にもっていっても全然売れず、市場に持っていっても30円とかにしかならず
2年目になり、あ~やべぇ~ 儲からんしもうやめよかなぁ~と思っていました。
そんな時、ふとテレビを見ていた時「ウド」の栽培農家が取り上げられいてみていました、正直「こんなだれが買うんだろ?」と思っていました...
でも誰かが買っているし、必ずニッチなマーケットがあるのではないかと思い始めました。「つるむらさき」の強みはなんなんだろうか?マーケットはどこに?
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第9話 誰にどう食べて欲しい?
【つるむら編③】
まず、はじめたのがお客さんのターゲットを考えていきたいとおもいました。よくペルソナとなんとかいうやつを少し勉強しました。お客さんは誰なのか?
んんんん~んんんんんんん~
わからん!
そこで市場関係者の方、仲卸の方に相談したがそうんなもん作らんずほうれんそう作ったらと言われる。
そんな中、取引先の仲卸さんがマニアックな商材は、まず手に取ってもらう事が大切だから末端価格(スーパーの販売価格)が98円になるように計算してみたらとアドバイスをもらったので何グラムだったら農家もやれるだろうと試算してみた、仲介%、物流費など計算すると生産者1袋65円になることがわかった。
もっと欲しいなぁ~と思いつつこれで成り立つ栽培とコストダウンを考えてみようと取組みをすすめました。